洗濯機のカビ取り洗浄の手順

 洗濯機に生えるカビについて、誤解をされているケースがありますので説明してみます。


1.まず、穴無し洗濯槽はカビが生えないと言う勘違いについて。穴無し洗濯槽を採用している洗濯機でもカビは生えます。そして増えすぎて剥がれたカビは洗濯物に付着して黒やベージュの汚れとして確認できるようになります。ふつうの洗濯機には回転翼が底にありますが、目に見えない回転翼の裏側や、糸くずフィルターへの導水路内部がカビの繁殖場所になります。洗濯槽の穴のあるなしに関わらない部分です。

2.カビを取るために分解した方が良いか?について。確かに洗濯槽を取り出すことで、見た目にはキレイに取れる気がするでしょう。しかし、以下に紹介する正しい手順を踏むことで分解することなくカビを退治することができます。上の穴無し洗濯槽のカビでもふれている見えない部分に生えているカビを退治するには分解しただけでは対処できません。分解掃除をした場合でも以下の手順で殺菌洗浄を行いましょう。

 では、実際にエジソンで行ってる洗濯機のカビ取り洗浄の手順を紹介しましょう。洗浄剤はプロ用を使用します。道具はサッシブラシです。

 洗濯機のふたを開け中を見る。一見きれいに見えるが、糸くずフィルターの上部がカビで茶色くなっているのが分かる。

 糸くずフィルターを外したところ。取り付け部に茶色いカビが確認できる。

 分解しても矢印の部分など回転翼の水流を利用した水路の中は掃除できない。
 分解掃除をした時でもこの洗浄作業は必要である。かびは見える所だけではない。

水位を上から2番目にセットして洗浄剤を2/3ほど洗濯槽に入れる。

 水位を上から2番目にセットするのは次の行程でホースを外すための用意です。(省略可)

 上から2番目まで水が入ったら水位を最高にセットして、再度注水します。

 洗濯機に水が出ている間に蛇口を閉めます。

 これは給水ホースの内部圧力を抜いて、ホースを取り外せる様にするためです。

 給水ホースの洗濯機側を外し給水バルブの入り口の金網フィルタを掃除します。変形させないように注意!

 外したホースでさらに水を注入していくと洗濯機が回転を始める。ここが、洗濯機の最高水位になるので。蛇口を閉める。

 残してあった洗浄剤に水を追加して薄めた物を洗濯槽の周辺にかけておく。矢印の部分は排水されるので避けること。(機種によってこの位置は異なるので注意)

 水が入った洗濯機は洗濯槽が下がっているので縁の掃除がしやすくなっているのが分かる。矢印の部分が広くなっている。サッシブラシを使って周りを掃除する。この部分には小さな穴がいくつか開いているので、特に詰まっていないか確認していく。

 漂白剤投入部を掃除しているところ。この部分のゴミは下に落ちるので注意。

 予約洗剤ケースも取り外すと裏にカビがある。吸水口の裏側も要注意。

 洗濯槽の水を使ってケースを掃除してやる。

 普段二つ折りになっていて見えないふたの裏側にもワンダーランドが広がっている場合がある。

 これはふたの取手を上から見たところ。ここも普段は気がつきにくいところだ。

 掃除が終わった取手。穴が開いているので掃除したときの水はちゃんと洗濯槽に落ちるので心配はいらない。

 給水ホースを蛇口から取り外して洗濯槽で洗っておきましょう。以外とカビが生えていたりします。

重要作業

 ホースを蛇口につなぎさらに水を追加していきます。この作業で普段水が入らない水位まで洗浄剤を到達させます。

 ホースを外さない場合は洗面器などで水を入れればいいでしょう。

 ホースの先を水の中に沈め静かに注水していくと、あるところで水の流れ出る音が聞こえます。そこが、洗濯機の限界水位でそれ以上は水ははいりません。この作業で水面より上で泡だった洗剤に生えるカビが取り除けます。

 給水ホースを再度元通りにセットし蛇口をあけます。

水位を最高。選択時間を最長。すすぎは注水。脱水時間は最短にセットしてタイマーを12時間から24時間の間でセットして、附属の用紙に終了予定時間を記入してふたに挟みます。後は待つだけできれいになります。

 この作業の終了後は通常に使用出来ます。あらためて、すすぎをする必要はありません。また、カビは分解されてしまうので洗剤や柔軟剤の入れすぎに注意すれば一年は大丈夫でしょう。また、普段は洗濯機のふたを開けておき、内部の風通しをよくしておきましょう。