全自動洗濯機の消耗部品交換
 便利で節水にもなる全自動洗濯機も使っているうちに消耗してしまう部品があります。ここでは実際に部品を交換していく様子を紹介します。この作業を行うには専用の工具と専門知識が必要ですので一般のかたが出来る作業ではありません。専門家に任せればこのようにして修理出来ると言うことでご覧下さい。

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 まず、洗濯槽の底にある洗濯用回転翼(パル セーター)をはずします。このときに、センターのねじにあった大きさのドライバーを使用します。ドライバーの大きさが不適切だとねじに変形を与え洗濯物が破れる原因になります。

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 消耗品の部品です。1の部品はメカニズムの入った軸受けでこの部品がモーターの回転を受けて洗濯、脱水、ブレーキングを行う洗濯機の中心となる部品です。車に例えると、ミッションとブレーキに相当する重要な部品です。2はご存じのVベルトです。車にも使っていますよね。3は普段気付く事は少ないと思いますが洗濯槽を前後左右で支えている防震つり棒です。これは車ではサスペンションに相当するとお考えいただければわかりやすいでしょう。

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 パルセーターをはずした洗濯槽を上から見たところです。軸受けが弱ってくると洗濯槽が簡単に手で矢印の方向に回転しますのでわかります。また、消耗が進んでくると洗濯中に矢印の方向に洗濯物と一緒に回転します。こうなってくると、洗濯物が偏るので脱水時の振動が大きくなりひどくなると安全装置(SFスイッチ)が作動して停止→吸水→すすぎを脱水出来るまで繰り返しますので、洗濯に多量の水を使います。また時間もかかる上、洗濯物の傷みもひどくなりますので早めの修理をおすすめします。

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 洗濯機の裏側をしたから見たところです。矢印の部品はバンパーの役目をしています。全自動洗濯機の洗濯槽は棒震つり棒4本で支えられていますので洗濯物や水が入るとその重みで下がってきます。そのときにモーター等の電機部品が床に当たらないように保護する役目があります。また、このことから洗濯機の真下へ排水ホースを下ろすときには注意をしないと下がってきた洗濯槽と排水ホースがこすれて水漏れの原因にもなります。

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 バンパーとモーター、ベルトを取り外したところです。メーカーによってはモーターを外す必要のない物もあります。

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メカ部品も取り外しました。真ん中の穴は洗濯槽の中心です。

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 あたらしいメカ部品を取り付けます。

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 モーターを元通りに取り付け新しいベルトを取り付けます。

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 洗濯槽を支える防震つり棒の交換。写真では見にくいのですが四隅に付いています。

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 取り外した古い部品。外見だけではどこが悪いかはわかりにくい。

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 Vベルトのアップ。わかりやすいように裏返したため亀裂が確認できる。一見正常に見える部品でも交換しておかないと次にこの部品が原因で別の故障になる。

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 洗濯機の修理に使う専用工具の一例。実際の修理にはこのほかにも工具を使用します。