冷蔵庫のコンプレッサー交換の様子

 冷蔵庫のコンプレッサーは上手に使えば十年以上持つ丈夫な部品なのですが、最近は取り扱い方や使用環境が原因で5〜7年目で寿命が尽きてしまうことがよくあります。冷蔵庫は本来もっと長持ちする電気製品ですので本体に痛みがなければエジソンでは修理をおすすめしています。またこの作業も自店で行っていますので、実際の修理をしている様子をお見せしましょう。

 冷蔵庫が冷えにくくなると一番敏感に反応するのが子供の大好きなアイスクリーム。アイスが柔らかいな?と思ったら要注意です。冷蔵庫をよく見ると霜や氷が付着している時は温度を測って見ましょう。正常な冷凍室の温度は-12℃〜-18℃の範囲です。-12℃以上になるとアイスクリームは溶け始めますが氷は0℃まで固まっていますので目安にはなりません。

 冷凍室を分解して冷却器を観察してみます。本来なら冷却器全体に霜がついているのが正常ですが、矢印のところが霜が薄くなっています。また、放射温度計で測定すると-18℃以上になっているので冷却不良と判定できます。この冷蔵庫は内部に腐食が見られないのでコンプレッサーを修理する事にします。

 冷蔵庫を修理のため移動したところ、下にかなりの埃がたまっていました。冷蔵庫は呼吸していますので知らないうちに埃をためてしますのです。時々掃除してやりましょう。以外と短時間でたまってしましますよ。

 機械室のカバーを取り外して内部を見たところ。の部分は冷却ファンなのですが、埃のため見えなくなっています。これでは冷却効果は期待できませんし寿命も短くなってしまいます。

 壊れたコンプレッサーを取り外し新しいものと交換したところ。の黒い筒状のものがコンプレッサーです。普段見る機会は少ないでしょう。この冷蔵庫は縦置きですがふつうは横置きでついていますので修理はこのタイプより楽なのですが。

 コンプレッサーのほかガスの流れるパイプを洗浄後、細かい部品を溶接でつないで内部の空気を真空ポンプで抜き取ります。

 新しくガスを充填し試運転直前の冷蔵庫の機械室のアップ。上の写真と比べてみてください。冷却ファンが見えています。

 バックカバーを閉じてできあがりです。ここまでの所要時間は通常で2時間くらいですが、このタイプは3時間はかかってしまいます。

 冷蔵庫は故障すると霜がつくと上で書きましたがこのタイプの様に一部の機種に霜がついても正常なものものもあります。