正しい灯油タンクの運び方

 石油暖房機の燃料タンクは密閉式のカートリッジタンクになっており、給油終了後はこのようにキャップを下に向けてタンクを運ぶのが正しい運び方です。
 キャップの故障や閉め忘れがあるとこの時点で漏れるので事前に知ることができます。
灯油が漏れずに運べたら、そのまま差し込めば給油が完了します。もちろん、暖房機は消えていることが安全の上でも重要であることは言うまでもありません。

危険な灯油タンクの運び方

 給油が終わって重くなったタンクを抱えて運んではいませんか?理由はタンクが重いからだとか灯油のしずくが落ちるのがイヤだからとかだと思いますが、思わぬ火災の原因がこれなのです。

 このように運んできたタンクは、ふつう暖房機の真上で初めて下をむけることになります。

 この場合、まんがいちキャップがゆるんでいたら、タンクからは暖房機に向かって灯油がふきだし、燃焼中の場合は取り返しのつかないことになるのがわかるでしょう?

 このような給油事故を防ぐためにはタンクを給油完了後、キャップを確実に閉めたあと、逆さに持ち灯油が漏れないことを確認することが重要です。このとき、きちんとキャップが閉まっているのに灯油がポタポタ漏れる場合は、タンクのどこかに穴が開いている可能性があるので使用してはいけません。そのまま使用すると灯油が暖房機からあふれ出して火災になる危険があります。

灯油の取り扱いに注意

 灯油は合成樹脂を劣化させます。これはファンヒーターの内部配線ですが、こぼれた灯油が付着していたため、絶縁体が劣化して硬化しているため水平にしても垂れません。無理に曲げると折れてしまいます。

 電源線に付着した灯油が絶縁体を劣化させ被服が折れたため内部の電線が露出しているのが見える。当然ショートや感電の危険があり緊急に修理が必要である。このように危険を伴う変化を起こす場合があるので灯油はプラスチック製品への付着は避けなければならない。付着した場合は直ちにふき取る必要があるが、それでも時間がたつと変色、ひび割れ等をおこすのでこぼさない事が肝心である。